佐賀県内の県産品の販売促進・販路開拓や広報活動を行う「公益財団法人 佐賀県産業振興機構 さが県産品流通デザイン公社」は、2023年10月1日より「さが推しポイント」の取り組みを始めました。
「さが推しポイント」は、佐賀県産品を扱う店舗への来店・購入や佐賀県内の観光・文化施設の訪問といった佐賀へ愛着のある方(いわゆる「さが推し」)に対し、その愛着を「さが推しポイント」として数値化。貯まったポイントは佐賀のプレミアムな県産品や体験などに交換することができるマイレージに似たロイヤルティプログラムです。このプログラムを通じて佐賀愛溢れる「さが推し」の方を増やし、積極的に“さが推し活”をしていただくことを目指しています。
この企画の立ち上げにはQoilが携わり、仕組みとして「LINKFUN」を活用していただいています。
さが県産品流通デザイン公社の古賀様、石田様、平石様に、企画の内容や「LINKFUN」を導入した理由についてお話を伺いました。
ーーさが県産品流通デザイン公社様は、県産品の販売促進等を目的に2017年に設立された支援機関とお伺いしています。皆さんはどんな業務をされているのでしょうか? ミッションについて教えてください。
古賀
はい。さが県産品流通デザイン公社は、佐賀県産品の売れる仕組みを作る、デザインするということを、大きな目標に掲げています。県内の生産者や製造者、販売者を支援するのがベースとなるミッションです。例えばSAGAMADOやsagairといった運営店舗で県産品を販売したり、県産品の情報発信を行ったり、海外を含めた販路開拓の支援、首都圏でフェアを開催し広く認知を獲得するといったことを行っています。
ーー今回、佐賀に愛着がある方を対象としたロイヤルティプログラム「さが推しポイント」の実施に際して「LINKFUN」を活用してくださいました。「さが推しポイント」はどんな内容でしょうか。
平石
「さが推しポイント」は、佐賀県産品を購入したり、観光や文化を体験したり、佐賀への愛着がある方「さが推し」に対して、その想いをマイルのように“ポイント”というカタチにして提供し、それを貯めることで佐賀県の“イイモノ”と交換できる、というサービスです。
石田
佐賀への愛着を行動として示してくれた方に対して佐賀のイイモノを提供し、さらに佐賀を好きになってもらう。そして、それがまた次の行動に繋がるという佐賀の無限ループ状態をつくることで、「さが推し」人口を増やしたい!と思っています。
ーーそもそも「さが推しポイント」の企画はどういう経緯で発案されたのでしょうか。
古賀
先ほど我々のミッションについてお話したとおり、情報発信や県産品のイベントを行ったりするのですが、話題性があっても単発で終わってしまうことが多く、継続的な購入に結びつけられていない。なかなか佐賀を応援したり、好きになってもらうところまで至っていないという課題感があり、点と点を線でつなぐような継続施策ができないかと常々考えていましたね。
石田
せっかく佐賀のものを買ってくださったり、催事に来てくださったのだから、お客様にしっかりと還元したいと思っていました。佐賀を推してくれた方に感謝を還元する形を考えていたところ、Qoilさんから「佐賀への愛情と、それに応えるポイントという愛情の循環」という形を提案いただきました。
ポイントを活用したロイヤルティプログラムによって、いろんな施策が点で終わらずに継続的および横断的につなげられる。さらに、ポイントを差し上げ、それを貯めると佐賀のイイモノと交換できることで、推してくれたことに対する感謝の還元もできる。
この両方を実現できるため、「LINKFUN」を活用した「さが推しポイント」という取り組みを推し進めることにしました。
平石
当初ポイントの名称の案の中には、「佐賀LOVEポイント」なんていうのもありましたね。
ーー「さが推しポイント」を実現する仕組みとして活用いただいた「LINKFUN」の導入の決め手はなんでしょうか。
古賀
「さが推しポイント」の立ち上げにあたり、佐賀県や佐賀県産品を推してくださる方々の、店舗への来店や購入など様々な「さが推し」アクションをポイントとして集約する仕組みが必要でしたが、「LINKFUN」にはQRコード毎にポイント数を変えて付与する機能があり、とても最適だと感じました。
平石
弊社では、XやInstagram等SNSの運営を行っていますが、実はSNSを始める際、LINEはまったく候補にあがっていませんでした。ただ、国内主要SNSの利用率では、全世代でLINEが圧倒的に高いですし、LINEを活用したいという考えがありました。
お客様とLINEでつながることで、買っていただいた後にもその方に対して情報発信ができるようになるのは良いですね。
さらに「LINKFUN」はLINEミニアプリの機能を使っているので、QRコードから簡単に友だち追加や参加ができます。
そして、さが推しポイントによる循環により、しっかり物が売れる状態を目指したいですので、LINKFUNの場合、ファン育成機能として行動データをしっかり集め、それを活用してお客様の行動喚起ができるのが魅力的です。
これまでだと、県産品を一度買っていただくものの、そこから先につながりにくかったのですが、買ってくださった方の継続的なファン化も目指していきたいです。
ーー「さが推しポイント」を実施するうえで、工夫したことはありますか?
平石
本格展開をする少し前の8月に、ポイントを貯める体験をしてもらうために、ティザーイベントとして、2日間のスタンプラリーを行いました。
そこで立ち上げたばかりのLINE公式アカウントにおいて、本格展開の前から友だちを獲得しておきたいと考えていましたが、予想を大きく上回り500人以上の方に友だちになっていただけました。しっかり事前の認知につながったと思います。
また、ポイントが貯まったらもらえる佐賀の“イイモノ”には、「もれなくもらえる」ものと「抽選で当たるもの」を用意しました。
「もれなくもらえるもの」は、ハードルを低くして、3ポイント(3回の来店)でもらえるので、多くの方にまずは「ポイントをためて景品をもらう」体験をしていただくことを狙いました。
石田
「抽選で当たるもの」には、「プレミアム抽選コース」という、通常お金を払っても体験できないような、他にはない魅力的な景品(こども遊園地の貸切など)を用意し、ポイントを貯めるモチベーションにつなげました。
ーー現時点で感じている効果はありますか?
石田
LINE友だち登録者の内訳を分析したところ、アクティブユーザーは6割いたことがわかりました。特定の店舗だけでなく、いくつかの店舗でポイントを貯めていらっしゃる方もいて、佐賀県内を周遊してもらっていると感じています。
古賀
景品の当選者からは「常連店で取り組みを知って、当てたい景品があったので頑張って貯めた」「抽選のガラポンゲームも楽しかった」といった、楽しんで貯めていただいた声を聞くことができました。当選者の方に答えていただいたアンケートの「さが推しポイントを人にオススメしたい?」という質問では、10点満点中、みなさんが7点以上で、満足度が高い結果となりました。
そしてまた、我々として立てた初年度の数値目標もしっかりと達成できています。
平石
それと、弊社のミッションは県内の事業者様の支援でもありますが、「さが推しポイント」が貯まる協力店からは、「すごく良い取り組みで、参加してよかったです。他の事業者の方にも勧めたいです」という感想をいただきました。
ポイントを貯めて抽選で当たる景品の提供にも協力してくださった店舗は、商品の認知の向上にもつながったのだと思います。
結果、2023年度に参加していただいた協力店のすべてが2024年も引き続きご協力いただけることになりました。
ーー第2弾「さが推しポイント」は、2024年5月19日から始まるのですよね。
石田
はい。「さが推しポイント」が貯められる協力店“チームさが推し”が拡大されます。
貯まったポイントと交換できる佐賀の“イイモノ”の拡充や、県外の方も楽しめるように、ECサイトで購入した方へのポイント付与&景品も追加していきます。
平石
しっかりモノが売れる仕組みになるまで育てていきたいです。
ーー最後にLINKFUNおよび弊社にひとことお願いいたします。
平石
ゼロから始めた取り組みのため、まずは世間に認知してもらうことが必要でした。Qoilさんには、イベントで一緒にPRしてくださったり、システム改修に取り組んでいただいたりと、柔軟に迅速に対応していただき感謝しています!
石田
おかげさまで、どんどん魅力的な取り組みに育っていっていると実感しています。
古賀
あとは、Qoilの皆さんも“さが推し”として佐賀をより一層好きになっていただけるとこれに勝る喜びはありません(笑)